ブロックチェーンの真の用途/Web3.0についての考察:

ブロックチェーンの真の用途についての考察:

*DavidSchwartzブログ

  • ブロックチェーンは『ネットワークの参加者が、ネットワーク上の変更について完全に同意していることを確認することができるシステム』としての用途に利点がある
  • ブロックチェーンは中央集権型のシステムと比較するとトランザクションの水平スケーリングに問題があり、中央集権型システムすべてを置き換えるものではない。
  • ブロックチェーンの利点は『中央管理者がいなくても、正しいデータが検証できること』です。

たとえば『医薬品の出荷および流通情報の、複数の競合他社をふくむ追跡システム』など、「複数のことなる参加者が中央管理者を信頼することなく正しい情報を共有するシステム」では、ブロックチェーンを活用する利点があります。

  • 特定の中央管理者にデータを改ざんされるリスクがない
  • 中央管理者を信頼しなくても、ネットワークの参加者間で正しいデータをお互いに検証することができる

この用途において、ブロックチェーンを活用するメリットがあります。

 

特に、金融分野においては、外部からのハッキングに対するリスクに低コストで対応することができ、デジタル資産の移動にたいして即時の最終性(ファイナリティ)が得られることから、決済元帳としてブロックチェーンの活用が期待されています。

『ブロックチェーン』の利点は「お互いに信頼することなく、中央管理者なしに正しいデータに完全に合意できること」にあります。

これが「ブロックチェーンの用途」です。

 

※※『お互いに信頼しないエンティティ同士が、中央の管理者なしに正しい情報に合意したい場合』に、ブロックチェーンが活用できます。

※ただし、水平スケーラビリティには限界があります。

 

『DeFi』は、ブロックチェーンの大きな可能性を秘めている:

『DeFi(分散型金融)』とは、スマートコントラクトにより「中央管理者によらず、おたがいに信頼できない参加者同士で、自動的に契約が実行される金融のしくみ」のことです。

ブロックチェーン技術により、中央管理者によらず『スマートコントラクト(自動的に履行される契約)』により、分散型で金融システムを提供することができ、今後エンタープライズクラスで活用されていく見通しがあります。

  • レンディング
  • DEX
  • 自動的に履行される、債権・証券

とくに、DEXでは分散システム上で自動的にマーケットメイカーの注文が履行できる(しかし、レイヤー1ではスケーラビリティに問題があるため、最終的な決済のみレイヤー1に流す工夫が必要)

 

分散型システム ≠ ブロックチェーン:

『分散型システム』が必ずしも『ブロックチェーン』であるワケではありません。

『分散型システム ≠ ブロックチェーン』として、つぎのとおりです。

例:P2P型クラウドストレージ『IPFS』

  • IPFS(InterPlanetary File System)のような「分散型システム」は、P2Pで分散しているが「1つの状態にネットワーク参加者全員が合意する ブロックチェーン」ではない。
  • 分散型システム ≠ ブロックチェーン
  • 『IPFS』では分散型システムでファイルをホストすることができるが、ファイルをホストする経済的インセンティブがないため「FileCoin」のしくみを構築している。

※※『IFPS』は分散型クラウドストレージのプロトコル。インターネットで言う『HTTP』のようなもの。

分析:XRPSideChainやInterledgerでホストに対する報酬設計をすれば、そのまま「オフチェーンNFT」に活用できるか?

 

DeFiの具体例:

Compound レンディング DeFi:

『Compound(コンパウンド)』は、レンディングのDeFiであり、その仕組みとして次のとおりです。

  • 資産をCompoundに入れることで、年利を得ることができる
  • 貸し借りをすることで、ガバナンストークン「COMP」がもらえる
  • 借り手は、150%の担保を入れる

このように、150%担保で資産を貸し借りすることで、貸し手は年利1%~7%ほどを手に入れ、借り手は貸し手に利子を支払うというしくみになります。

 

Web3.0について:

『非中央集権型web~Web3.0』
※※いずれにしても、時期尚早かと。(ガートナーで10年以上)

ガートナーのハイプ・サイクル:
人間は短期的には過度に期待し、長期的には期待を見誤る傾向がある

『Web3.0』の概念は「中央管理者をなくし、インターネット上のあらゆる情報を分散型で管理することにより、分散型のメリットを得られる」ということで説明できる。

しかし、なんでもかんでも分散化すればいいというものではなく、現時点では集中管理したほうが効率が良い事もある。

現在のWebを分散管理でおきかえるには『非常に優れたDAppのプロトコル』が必要となる。

 

また、あくまで『ブロックチェーン』が有効なのは『お互いに信頼しない参加者同士が、中央管理者によらずに正しいデータに合意すること』が必要となるシステムに於いてです。

ですから、なんでもかんでもブロックチェーンに置き換えればより良くなる。という考え方については懐疑的です。

※分散型システム ≠ ブロックチェーン

 

しかし、仮想現実世界での経済が成熟するにつれ、Webの概念もあたらしく3次元に拡張されていくと、分散型管理によるアカウントの『物理的な紐づけ(物理的にシークレットキーを埋め込む)』や、それ以外の方法による『現実世界とインターネットの融合』がこれまで以上に進んでいくことでしょう。

さらに『仮想現実世界での資産』と『仮想現実世界での経済』が、これまで以上に重要になってくるかと。

社会の倫理観そのものが変化することにより、『仮想現実空間上の新たな経済』では、あらゆる『仮想現実上のアイテム(資産)』を管理するために、ブロックチェーン基盤が重要な社会インフラとなり得るかと。

※パラダイム・シフト

 

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