このページでは、Ripple社に関する調査の一環として「Digital Asset Holdings社」についての情報をわかりやすく解説します。
Digital Asset Holdings社とは何か?
Digital Asset Holdings社とは何か?と言えば、次のとおりです。
DLTにもとづく次世代型のポスト・トレード業務テクノロジー企業
Digital Asset Holdingsとは何か?と言えば、分散台帳技術(DLT)・ブロックチェーンを活用した次世代型のポスト・トレード業務テクノロジーを提供している米国のベンチャー企業です。
Digital Asset Holdings と言えば、かの有名なスペインのEveris社資料内にも登場している、トレードファイナンス分野で有力視されているブロックチェーン企業のうちの1つです。
▼Everis資料より抜粋
【ポスト・トレード業務とは何か?】
ポスト・トレード業務とは、株式などの証券・債権の取引が約定した後に行う必要のある業務全般のことです。DLTを活用することで業務フローを同期でき、認識の不一致を無くすことで業務を効率化することができます。
DLTによるポスト・トレード業務の効率化
金融業界では、参加者同士が相対で外部データを参照して取引することにより、データや業務フローの相手方との不一致が発生することで業務が非効率化することが問題になっています。
そこで、分散台帳技術(DLT)により業務フローおよびデータを共有台帳上で処理することにより、取引参加者同士の業務フローおよびデータを同期することで認識の不一致を解消し、業務効率を高めることができます。
このように、米国ベンチャーである「Digital Asset Holdings社」は、ポスト・トレード業務の効率化を中心とした金融テクノロジーを開発・提供している。
DigitalAsset社の主力製品「Daml」
Digital Asset Holdings社は「Daml」と呼ばれる主力製品を展開しています。
分散型アプリケーションの最先端開発ツール:daml:connect
Digital Asset Holdings者が提供する「daml:connect(ダムル・コネクト)」とは、最先端のエンタープライズ企業向け分散アプリケーション開発ツールです。
▼daml:connectの構成
専用のエンタープライズスマートコントラクト言語を備え、最小限の定型コードでフルスタックのマルチパーティソリューションを構築、統合、展開、および維持することができます。
分散アプリのドライバ:daml:drivers
「daml:drivers(ダムル・ドライバー)」は、分散アプリケーションdamlを分散元帳上で実行するためのドライバーです。
「daml:drivers」を使用することにより、ビジネスニーズの進展に応じて、damlアプリのコードを変更せずに元帳間でアプリケーションを移行することができます。
R3Corda、Hyperledger、wmware、postgreSQL、など、主要なエンタープライズブロックチェーンに対応
分散アプリ「daml」のドライバーである「daml:drivers」は、下記のエンタープライズブロックチェーン、クラウドサービスに対応しています。
【daml:driversの対応するブロックチェーン、クラウドサービス】
- r3Corda:米国r3社が開発するエンタープライズブロックチェーン
- PostagreSQL
- project:DABL:Digital Asset社が提供するクラウドサービス
- vmware Blockchain
- AmazonAurora:AWSが提供するリレーショナルデータベース
- AmazonQuantumLedgerDatabase
- HyperledgerBESU
- HyperledgerFABRIC
- HyperledgerSAWTOOTH
参考:日本取引所グループ(JPX)は、HyperledgerFabricを実機検証に活用
あくまで参考例として、2020年12月に実施された日本取引所グループ(JPX)の実機検証「証券ポストトレード領域における DLT情報共有基盤の実機検証プロジェクト」では、「HyperledgerFabric」が活用されていました。
それぞれの参加者が、HyperledgerFabricを活用するDLTサーバーを建てて業務フローとデータを共有する形ですね。
2016年よりAccentureと提携
見出し内容のとおり、Digital Asset Holdings社は2016年よりAccentureと提携関係にあります。
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