FlareによるXRP元帳上での担保付資産の発行

FlareによるXRP元帳上の担保付資産を発行する提案

Flareとは、XRP元帳やXLMとおなじ「FBA(連合ビザンチン合意)」による次世代のスマートコントラクトプラットフォームです。

FlareNetwork上で担保をロックすることにより、XRP元帳上に担保付のイシュアランス(IOU)を発行する提案があります。

https://flare.ghost.io/closingthecircle/

XRPエコシステム

✅FlareNetwork上にFLR(Spark)担保をロックする

FlareNetwork上で担保をとる際に、価値のベースとなるのはFlareトークン(Spark)、またはその他のF-Assets(Flareトークン担保付資産)です。

まずはFlareNetwork上で、これらのいずれかの担保付資産をロックします。

✅XRP元帳上で対応するイシュアランス(IOU)を発行する

FlareNetwork上で「F-Assets」をロックしたのち、対応するイシュアランス(IOU)を、XRP元帳上のウォレット機能により発行します。

例)FlareNetwork上で、Sparkによる担保付資産「100FXRP」をロックする。 → その後、既定の手順によりXRP元帳上に「100x-FXRP」を発行する。

これにより、XRP元帳上でトラストレスな担保付トークンを運用することができるようになります。

✅解説:イシュアランス(IOU)とは?

イシュアランス(IOU)とは、XRP元帳にネイティブに組み込まれている「借用証書」の発行機能です。

「IOU:I owe you」というのは、私はあなたに借りがある。という意味。

XRP元帳上のIOUは、仕組みとして担保をとらず信用のみで発行されるため、ここではFlareNetworkとリンクにより担保付資産を発行することが議論されている。

✅リスク:担保不足による自動的な資産の償還

FlareNetwork上でロックされた担保である「Flareトークン(Spark)」の価格が急激に下落した際に、「F-Assets」および「x-F-Assets」は担保価値を保つことができない。

その際、アルゴリズム的に強制的に「F-Assets」および「x-F-Assets」をSparkトークンにより償還する必要があるが、価格が急激に変動した際に異なるネットワーク間でどのようにスムーズな償還を実現するのか?

担保不足での資産の償還が問題となる。

✅FlareによるXRP元帳上の担保付資産を発行 – 仕組み

Flareによる担保付XRP元帳上資産発行の仕組みは、次のとおりです。

【Flareによる担保付XRP元帳上資産の発行】

1.準備:

  • ①XRPLに2つのアカウント(発行・受取)を作成する
  • ②Flareのスマートコントラクト上で原資産をロックする
  • ③FlareのスマートコントラクトにXRP元帳の発行用アドレスを登録する

2.発行:

  • ①XRP元帳で、受け取りアカウントから発行アカウントに対し「トラストライン」を設定する。
  • ②発行アカウントに「デフォルトリップル(リップリング機能)」を設定する。
    ※デフォルトリップル機能は、イシュアランス(IOU)の発行者にかかわらず、おなじ原資産のイシュアランス同士を交換できるようにする機能です。
    これにより、発行アカウントにかかわらず、相互にXRP元帳上のイシュアランスを相互に取引することができます。
  • ③発行アカウントから、受取アカウントにイシュアランス(IOU)を発行します。
  • ④発行アカウントのバリデーターリストの設定を無効にします。
  • ⑤発行アカウントのノーマルキーを「Account_One」に設定します。
  • ⑥マスターキーを使用して、発行アカウントのマスターキーを無効化します。

→以上の①~⑥の手順がおこなわれることにより、Flareのスマートコントラクトが「有効なアドレスのリスト」に上記のXRP発行アドレスを自動的に追加します。

これが、Flare公式サイトで提案されている「Flare元帳による担保付のXRP元帳上資産の発行」のプロセスです。

✅Flareスマートコントラクトの役割

以上の提案において、Flareのスマートコントラクトは下記の3つの処理をおこないます。

【Flareスマートコントラクトの役割】

  • ①担保となる原資産をロック、および償還する
  • ②発行プロセスを誤った際に、発行者に対してペナルティを科す
  • ③有効なXRP元帳上資産発行者のリストを維持する

以上のとおり、担保となるFlareネットワーク上の資産を「担保付債務ポジション(CDP)」と呼ばれるスマートコントラクトにロックすることで、

XRP元帳上に担保付の「イシュアランス(IOU)」を発行することができます。

 

Flareによる担保付XRP元帳上資産の発行:具体例

具体例として、たとえば「例:XRP元帳上に日本円(JPY)の担保付イシュアランスを発行する」とすれば…、

【XRP元帳上に日本円の担保付イシュアランス】

  • ①Flare上でFXRPを担保に入れ、JPYFトークンを発行する。
  • ②JPYFトークンをFlareのスマートコントラクト上でロックする。
  • ③XRP元帳上でJPYのイシュアランス(IOU)を発行する。
  • ④Flareの状態コネクタにより認識されることで、XRP元帳上で担保付イシュアランス(IOU)として流通できる。

少しわかりにくいかもしれませんが、「XRP(原資産) → FXRP(担保つきトークン) → JPYF(担保つきトークン) → JPYFX(担保付イシュアランス)」という感じで担保をしていますね。

 

XRP元帳上に担保付イシュアランスを発行するメリット

なぜ、わざわざFlareネットワーク上で資産を担保して、XRP元帳上で担保付イシュアランス(IOU)を発行するのか?と言えば、

XRP元帳上のイシュアランス(IOU)は、非常に低コストで高頻度な決済に対応可能であり、XRPブリッジによるFX交換にも利用できるためです。

 

Flareによる担保付XRP元帳上資産の発行:まとめ

というワケで…、

Flareネットワークのスマートコントラクト機能により、XRP元帳上に担保付のイシュアランス(IOU)を発行することができる。という提案でした。

 

検索:XRPLedger上にXRP担保付資産を発行する?

 

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