SWIFT Goとは何か?
RippleNetとの違いは1つある
SWIFTGoとは何か?
RippleNetとの1つの違い
について、わかるように解説をおこないます。
SWIFTとは、「国境を越えた支払いメッセージング」のために1973年に設立され団体であり、2021年の7月に最新の送金システムである”SWIFT Go”を発表しました。
SWIFTGoとは何か?:
このページでは『SWIFT Goとは何か?/RippleNetとの1つの違い』についてわかるように解説をおこないます。
SWIFT Goとは何か?
SWIFT Go とは、かんたんに言えば『中小企業・個人のための少額リアルタイム国際決済システム』です。
(※SWIFTの最新システムである”SWIFTgpi”をベースにした、少額リアルタイム決済システムです。)
さらにわかるように解説すると『SWIFTGoとは何か?』と言えば、つぎのとおりです。
SWIFTGoとは何か?:
それぞれ、見ていきましょう。
1.SWIFTの、SME・個人間送金ソリューション
SWIFT Go とは何か?といえば、その1つ目として『SWIFTの、SME・個人間送金向けソリューション』があります。
1.SWIFTの、
SME・個人間送金ソリューション:
SWIFTは、1973年に設立された、銀行間の国境を越えた送金のための「メッセージングサービス」です。
SWIFTメッセージングにより銀行間の決済メッセージがやり取りされると、コルレスバンキング方式により”CLS FX決済”により PvP方式* で決済がおこなわれるしくみです。
※PvP:支払いvs支払い(アトミック決済)
これが、SWIFTメッセージングによる国境を越えた支払い/決済の基本となる仕組みです。
このように、SWIFTは銀行間の国際決済のための”メッセージングシステム”であり、コルレス銀行方式による「CLS決済(PvP)」を基本としています。
これが『SWIFT送金のしくみ』です。
その SWIFTシステム において…、
”SWIFT Go”では、
SME・個人間むけの即時送金を提供する:
上記に示したとおり、SWIFTのメッセージングサービスではコルレス銀行による”CLS決済”を採用しており、最終的に支払いが決済されるまでには最大3日ほどかかります。
これでは、近年フィンテックによる決済イノベーションがおきてる”SME・個人間送金”の分野で銀行が市場を奪われてしまいます。
その対抗策として、SWIFTでは、銀行のエンドユーザーである「SME・個人間」での少額決済のための”リアルタイム少額決済システム”として、SWIFT Go を開発しました。
このように、SWIFT Go では 2021年7月より、銀行のエンドユーザーである「SME・個人間」向けの”リアルタイムの少額決済システム”を提供しています。
このように…、
SWIFT Goは”リアルタイム少額決済システム”です。
SWIFT Go は、SME・個人間
リアルタイム少額決済システム:
たとえば、Ripple社による「RippleNet」は革新的なリアルタイム国際送金ネットワークであり、1973年に設立されたSWIFTによる国際送金システムはこれらの競争にさらされています。
SWIFT Go は、このような競争環境の中で、銀行のエンドカスタマーである「SME・個人間」のための”少額リアルタイム決済を実現するソリューション”として発表されました。
”RippleNet”は、Interledgerベースの分散型ネットワークであり、”リアルタイムに連動するメッセージング/決済”により送金をおこなうしくみです。
SWIFTGoとは、『SME・個人間のための小額リアルタイム決済システム』である。
これが『SWIFT Go とは何か?』のこたえの1つ目です。
2.事前検証により予測可能な、即時支払い
SWIFT Go とは何か?といえば、その2つ目として『事前検証により予測可能な、即時支払い』があります。
2.事前検証により予測可能な、即時支払い
「事前検証により予測可能」というのは、つまり…、送金を開始するまえに、事前に「FXレート/送金手数料」の情報をシステムにより取得し、”事前に合意されたFXレート/送金手数料”にもとづいて即時に決済をおこなうしくみです。
これが、SWIFT Go送金システムの本質です。
SME・個人間での国際送金に
事前に予測可能な
リアルタイム少額決済を提供する
SWIFT Go は、銀行のエンドカスタマーである「SME・個人間」での需要にあわせて、”事前に予測可能なFXレート/送金手数料”によりリアルタイム少額決済をおこなうしくみのことです。
※SME = 中小企業(Small and Medium enterprises )
SWIFTGoは、『事前に予測可能なFXレート/手数料による、小額リアルタイム決済システム』である。
これが『SWIFT Go とは何か?』のこたえの2つ目です。
3.SWIFTgpiのレール上に、構築される
SWIFT Go とは何か?といえば、その3つ目として『SWIFTgpiのレール上に、構築される』があります。
3.SWIFTgpiのレール上に、構築される
SWIFTgpiとは、エンドツーエンドでの支払い追跡により、従来のコルレス方式での国際送金を大きく改善するものです。
- gpiの支払いの92%は、24時間以内に完了する
- gpiの支払いの40%は、最初の30分以内にクレジットされる
このように、SWIFTgpi では支払いがエンドツーエンドで追跡されることにより、従来のSWIFT送金にくらべて透明性/送金速度がおおきく改善されています。
SWIFTgpi は、クラウドのgpiネットワークにより、エンドツーエンドの取引情報をトラッキングすることにより、これまでよりスムーズに取引を決済できます。
これが、『SWIFTgpiによる支払いの改善』です。
SWIFT Goでは、このSWIFTgpi支払いの決済レールをベースとして、”中小企業(SME)/個人間のための小額リアルタイム決済”を実現しています。
※gpi = Global Payment Initiative
これが『SWIFT Go とは何か?』のこたえの3つ目です。
このように、『SWIFTGoとは何か?』をまとめると…、
- ①SME・個人間むけの、少額リアルタイム決済システム
- ②事前検証により、FXレート/送金手数料が予測できる
- ③SWIFTgpiのレール上に、構築される
これらの3つにより、”SME・個人間むけの小額リアルタイム決済”を提供することができるしくみです。
”RippleNet” と ”SWIFT Go” の違い
RippleNet と SWIFT Go 違いを比較
RippleNetは”革新的な決済ネットワーク”
『RippleNet』とは、米国の金融企業であるRipple社が提供している、ブロックチェーン技術を活用した”次世代型のリアルタイム国際送金決済ネットワーク”です。
そんな『RippleNet と SWIFT Go の違い』としては…、
RippleNet と SWIFT Go の違い:
RippleNet:
分散台帳技術(ブロックチェーン)により、メッセージングと決済のアトミック(一元的)な即時送金が可能。流動性ソリューション「オンデマンド流動性」により、XRPを活用できる。
SWIFT Go:
SWIFTgpiの決済レールをベースに構築され、”中小企業・個人間のリアルタイム少額決済を可能にする決済システム”です。
SWIFTgpiの決済レールは、従来のコルレス銀行方式によるCLS決済の改善であり、特に主要な通貨ペアで有効になります。
このように、『RippleNet』と『SWIFT Go』では、根本的に送金のしくみに違いがあり、特に『東南アジア・中東などのエキゾチックな地域』では、RippleNetの採用が積極的に進んでいます。
”決済のしくみ”が大きく違う
”SWIFT Go”は、従来のSWIFTシステムの改善であるSWIFTgpiベースの「小額リアルタイム国際送金」の仕組みです。
”RippleNet”は、まったく新しい『分散元帳技術』をベースとした、革新的な「リアルタイム国際送金」の仕組みです。
”SME・個人間の小額リアルタイム決済”という意味では、直接の競合となりますが、RippleNetでは”分散元帳技術”による革新的な送金技術があります。
これにより、特にRippleNetは「中東・東南アジア地域」での採用が進んでいます。
SWIFT Goとは何か?:まとめ
というワケで、このページでは『SWIFTGoとは何か?』『SWIFTGoとRippleNetの違い』について、わかるように解説をおこないました。
まとめ:
SWIFT Goとは何か?:
SWIFTgpi(Global Payment Initiative)にもとづく、SWIFT送金システムの改善であり、”SME・個人間のリアルタイム少額決済”を実現することができる。
従来のSWIFT送金と比較して、”送金の透明性”と”送金速度”が大きく改善されている。※SWIFTgpiは、コルレス方式のCLS決済をベースにしています。
RippleNetとは何か?:
ブロックチェーン技術にもとづく革新的な「国際送金決済ネットワーク」であり、リアルタイムのアトミック(一元的)な”送金メッセージング/決済”を実現している。
特にエキゾチックな地域(中東・東南アジア)で採用が拡大している。
このように、SWIFT Goとは、SWIFTgpiをベースとした「SME・個人間リアルタイム少額決済向けの送金ソリューション」です。
「SME・個人間の小額リアルタイム決済」という点においては、直接的にRippleNetと競合していますが、決済のしくみが大きく異なります。
さらに、SWIFTでは新しい「即時送金メッセージングシステム」である”SWIFTNet Instant”の発表をおこないました。
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